交通労連は2023年度の第1回中央委員会を1月17日に、東京「フクラシア品川クリスタル」で開き、2023年度春季生活闘争方針を決定しました。
主催者を代表してあいさつに立った園田中央執行委員長は、未だコロナ禍の先が見えないなか日々奮闘している組合員に重ねて敬意を表したあと、労使協調と春闘での粘り強い交渉の重要性や、組織強化・拡大、地域に根差した政策実現と、働く者・生活者の立場に立つ政治勢力の結集・拡大向けた統一地方選挙の取り組み強化を訴えました。
来賓の川合たかのり参議院議員は、改めて参議院議員選挙での支援に感謝を表したあと、「これまで以上に皆さんから現場の声を聞かせていただき、とりまく諸課題を解決していきたい」と決意を述べるとともに、「給料が上がる経済」を目指す国民民主党の取り組みを訴えました。
また、新加盟組合の紹介では、セイノースーパーエクスプレス労組、長崎バスグループ労組よりあいさつをいただきました。
2023年度春季生活闘争については、「急激な物価上昇に伴う『実質的な年収の確保』、また、最低賃金の引き上げ、そして『人への投資』の観点から、今春闘の柱は『社会情勢を考慮した賃金水準の回復』を基本とし、例年同様に各業種別部会で数値を示すが、「この3年間、コロナ禍で企業の存続と雇用の維持のための努力してきた組合員」のため、実質的な年収の確保をめざしていく」との闘争方針を決めるとともに、中央執行委員全員で構成する中央闘争委員会を発足させました。
次いで、役員の補充選出を行うとともに功労者の表彰を行い、2023春季生活闘争標語の最優秀賞とユニーク賞についても表彰しました。
2023春季生活闘争 各部会の要求基準の概要
<賃金>
○トラック部会
現行所定内賃金5.5%程度(定昇相当分【賃金カーブ維持分】を1.5%【3,742円】、
賃上げ分【格差是正及び物価上昇分】4.0%【9,930円】、合計平均13,700円)。
但し、単組、企業及び地域の実態を踏まえた要求を可能とする
○軌道・バス部会
定期昇給相当分(賃金カーブ維持分)1.70%【3,700円】+α2.0%【4,300円】
(生活維持分及び物価上昇分等/各組合の実態に即した要求)、最低目標は前年実績の確保。
また、定期昇給相当分が減額された組合は、現行の賃金カーブ維持(回復)の要求を行う
○ハイヤー・タクシー部会
定期昇給相当分(賃金カーブ維持分)として年収の1.0%、実質生活向上分・物価上昇分・
格差是正分として年収の3.28%
○自動車学校・一般業種部会
賃金カーブ維持分(定期昇給見合い分)4,500円に、ベースアップ分(実質賃金確保・
生活向上・格差是正分)を加えた9,000円+α(αは1%以上を目安とする)
<臨時給>
○トラック部会
1人平均110万円中心
○軌道・バス部会
「年間臨時給としてコロナ前の2019年度実績の確保」を要求する。
具体的には目標を5.0ヵ月、最低でも3ヵ月以上(前年実績2.82ヵ月、2019年度は3.23ヵ月)
とする。また、金額で要求する場合は、前年実績以上を要求する
○ハイヤー・タクシー部会
臨時給制度がある場合、前年実績(年間)+年収の2.14%
制度が無い場合は、①定昇相当分+②実質生活向上分・物価上昇分・格差是正分を併せて6.42%
○自動車学校・一般業種部会
6ヵ月(最低4ヵ月以上を獲得目標とし、前年実績がこれを上回る組合の獲得目標は前年実績
以上とする)