交通労連は2022年度の第1回中央委員会を1月18日に、東京都・中央区「ホテルマリナーズコート東京」での対面参加(約90人)とオンライン参加(約80人)のハイブリット形式で開き、2022年度春季生活闘争方針を決定しました。
主催者を代表してあいさつに立った園田中央執行委員長は、コロナ禍のなか日々奮闘している組合員に対して敬意を表し、衆議院議員選挙の取り組みに感謝を述べたあと、「未来づくり春闘」の意義に触れ、組合が最も注目される春闘で存在感を示すことが、組織強化・拡大、政策活動の推進にもつながるとして、安心・安全な社会の実現に向けて取り組みの強化を訴えました。
働き方改革に伴う自動車運転者の労働時間の改善基準について、見直し議論に参画しているほか、同一労働同一賃金についても既に対応してきているが、コロナ禍の離職で人手不足に一層の拍車がかかっており、労使でしっかり話し合いをしていく重要性を強調しました。
また、組合員全員の取り組みで組織強化・拡大を進めるとともに、組織改革を加速するための労連の新たな進路を示していく考えも表明し、コロナ禍でも「運動を前に進めていく」として一層の協力と奮闘を促しました。
来賓の川合たかのり参議院議員は、あいさつの冒頭、2年に亘るコロナ禍においても交通運輸産業の労使の奮闘で日本経済は何とか踏みとどまっているとして敬意と感謝の意を表明した。この間、コロナ禍の対策として200回近く関係行政に要請を行ってきており、引き続き、業種ごとのwith/afterコロナ政策に取り組んでいくと強調しました。また、衆議院議員選挙における支援に謝意を表したあと、「給料が上がる社会」を目指す国民民主党へのさらなる支援を訴えました。
2022年度春季生活闘争については、「『職場を守り雇用と生活を守る』ことを基本とし、例年同様に各業種別部会で賃金水準を示すが、最低でも実質的な年収の維持をめざす。併せて、総合的労働諸条件改善要求等についても幅広い交渉を推し進め、それぞれの組合の実情に応じて取り組む」との闘争方針を決めるとともに、中央執行委員全員で構成する中央闘争委員会を発足させました。
また、2022春季生活闘争標語の最優秀賞とユニーク賞を表彰しました。
2022春季生活闘争 各部会の要求基準の概要
<賃金>
○トラック部会
1人あたり平均11,000円中心(所定内賃金の4.5%の引上げ)
○軌道・バス部会
定期昇給相当分(賃金カーブ維持分)1.70%【3,700円】+α(生活維持分/各組合の
実態に即した要求)2.0%【4,300円】
最低目標は前年実績の確保
○ハイヤー・タクシー部会
定期昇給相当分(賃金カーブ維持分)として年収の1.0%、実質生活向上分・物価上昇分・
格差是正分として年収の3.0%
○自動車学校・一般業種部会
賃金カーブ維持分(定期昇給見合い分)4,500円と、生活向上・格差是正分4,500円を
踏まえた9,000円
<臨時給>
○トラック部会
1人平均100万円中心
○軌道・バス部会
「年間臨時給として前年実績の確保」を要求する
具体的には目標を5ヵ月、最低でも3ヵ月以上(前年実績2.91ヵ月)
金額で要求する場合は、前年実績以上
○ハイヤー・タクシー部会
臨時給制度がある場合、前年実績(年間)+年収の2.00%、
ない場合は、定期昇給相当分+実質生活向上分・物価上昇分・格差是正分を併せて6.00%
○自動車学校・一般業種部会
6ヵ月(最低4ヵ月以上を獲得目標とし、前年実績がこれを上回る組合の獲得目標は
前年実績以上とする)