労連は6月25~28日(3泊4日)の日程で、実践的なリーダーシップについて学ぶことを目的に第63回ユニオンリーダーセミナー(ULセミナー)を岡山県「富士社会教育センター・西部本校(友愛の丘)」で開きました。
ULセミナーには各部会から44名が参加し、研修生は講義及び演習、グループ討議を中心とする多様なカリキュラムを受講するとともに、交流会で全国の仲間と親睦を深め、職場の仲間と明日への希望を語れるリーダーとなることを誓い合いました。
冒頭、主催者を代表して縄野書記長があいさつに立ち、「多くの研修生が将来、単組のリーダーとなるだろう。セミナーを通じてリーダーに必要な知識及び経験を学び、単組の活動に活かして欲しい。さらに、全国の仲間と親睦を深めることも重要であり、積極的に交流していただきたい」と述べました。
次いで、会場であるUAゼンセン中央教育センター(友愛の丘)の小西センター長から、「皆さんが研修を行う三泊四日の間、意欲的に学び、快適に生活を送れるよう職員一同サポートさせていただくので、何かあれば言っていただきたい」と歓迎のあいさつをいただいた後、事務局及び研修生の自己紹介を行いました。
次いで、「交通労連の現状と課題」をテーマに、縄野書記長が講義を行った後、公益財団法人富士社会教育センターの木村コーディネーターの指導のもと、アイスブレイクやコミュニケーションの取り方などの演習を行いました。
夕食後に「歴史に学ぶ民主的労働運動の基本的な考え方」について演習を行い、改めて民主的労働運動の基本理念などについて学ぶとともに、民主的労働組合に求められる役割や機能についてグループで議論を行った後、激励文が届くと行う「かけ合いコール」について学び、実践を行いました。
2日目、友愛記念館を見学した後、グラウンドに移動して、「かけ合いコール」及び「三訓五戒」を行った。 朝食後、早稲田大学の田村名誉教授を講師に迎えて、「2017年経済と組合の役割」をテーマに講義を受け、国際・国内の経済の動向及び組合の役割について講義を受けました。
次いで、グループ演習「組織拡大のための説得力を高める」で、グループ内で模擬的に未加入従業員へ組合加入オルグを行うロールプレイングを行い、組合役員として労働組合に加入することの必要性を説明、未加入従業員からの質問や要望に答えるとともに、グループ内で説得方法などの意見を出し合いました。
続いて、「職場と労働法」では、労働者を取り巻く労働法等について学んだ後、労連本部から各部会の事務局長が参加、部会別に分かれて、業種別の課題についてグループ討議を行いました。
グループでは、各職場・単組で抱える課題について、研修生から多くの意見が出され、課題の解決に向けた取り組み事例などの共有も行った。討議後に部会事務局長から出された課題についての意見及び労連で取り組んでいる政策について説明を行いました。
3日目、「組合役員の役割とリーダーシップ分析」では、リーダーシップをP(パフォーマンス)とM(メインテナンス)の機能面からの考え方、コンセンサス(合意形成)のための目標の明確化、組織の役割分担、意識の共有化など必要な知識を学び、職場の課題整理・対策についてグループ協議を行いました。
次いで、「心と身体の積極性を高めるトレーニング」として、富士社会教育センター・吉田トレーナーの指導のもと、軽いストレッチやゲームを通じて、身体を動かしながら心身とも前向きになる手法を体験した後、「経営分析と経営チェック」の演習を行い、同・水越講師から財務諸表の読み取り方の説明を受け、実際に電卓を利用しながら利益の算出、財務の健全化の分析などを行いました。
最終日、モーニングイベントで「かけ合いコール」及び「三訓五戒」を全員で行った後、小西センター長から、「時代認識とリーダーシップ」をテーマに、これまでの経験を交えながら、組合リーダーとして必要な考え方の講義を受け、「正しいと思われていることも、立場や視点を変えると、異なる印象となる。労働組合のリーダーとして、様々な立場から物事を見ることが必要だ」と述べました。
閉講式では、44名の修了生全員の名前を読み上げた後、修了生を代表して栄純一氏(四国ヤマト運輸労組)が、小西センター長より修了証を受け取った。
次いで、春山義富氏(全九州産業交通労組)から「組合活動を通じて、人間としての誠実さを心に刻み、組合の仲間と明日への希望を語れるリーダーになる」との誓いの言葉を述べた後、松井聡氏(近鉄タクシー労組)から、施設の管理・修繕に充てていただくようカンパを手渡し、ULセミナーを終了しました。
最後に、全員で連帯の輪をつくり、共に学んだ仲間と再会を誓い合いました。
なお、単組から研修生に対する激励文など物心両面で支援をいただいたことに感謝を申し上げます。