ライドシェアの阻止へ国交省へ強く要請

 交運労協は、1月28日に交通労連を含めた構成組織とともに国土交通省へ、白タクを合法化する自家用車ライドシェアを含むシェアリングエコノミーを見据えた制度見直しに関わる要請を行いました。

 国土交通省自動車局に訪れ、要請書を住野議長から藤井自動車局長へ手渡しました。

 要請書を受け取った藤井自動車局長は、「規制改革会議等に提案されたライドシェアについて、安全・安心について不安があり、導入には慎重に検討を進めていかないといけない。もちろん、利用者の利便性を向上させる新しい仕組みを否定するものではなく、今後もご要請いただいた内容などを参考に研究を行っていく」と述べました。

 自家用車を使ったライドシェアについては新経済連盟(三木谷代表)がシェアリングエコノミーとして政府の規制改革会議などに提案しており、マッチングサイトの運営事業者(ウーバー社やリフト社など)は運送責任を取らず(事故が起きても責任を負わない)、また、運転技術や人格など不明確な運転者が運送するため、事故の多発や利用者の安心・安全を脅かすサービスとして、タクシー業界では労使を挙げて導入に反対しています。

 なお、要請には交通労連から手水政策部長が参加しました。

【要請内容】
「自家用車ライドシェアの合法化について」
 道路運送法により、安全と利用者利便を担保してきた経緯を考慮することなく、自家用車による旅客運送を認めることは安全確保の観点から懸念されるとともに、犯罪および事故発生時の責任の所在についても大いに問題がある。
 また、自家用車ライドシェアとは白タク行為の合法化を意味するものであり、地域公共交通における個別輸送機関であるタクシー産業に壊滅的な打撃を与えるのみならず、人流・物流などにも負の影響を及ぼすことが懸念される。自家用車ライドシェアの合法化については、交通行政を所管する省として慎重な立場で対応されるよう要請する。

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