政策実現に向けて 積極的な意見を要望
交通労連は、第2回中央委員会に引き続き、6月3日~4日の両日、「業界の健全な発展に向けて」を集会テーマに、2015年度の「交通運輸政策全国討論集会」を開きました。
今回で21回目を迎えた討論集会には、全国から約230人が参加。
冒頭のあいさつで山口委員長は、
「働く者の雇用と生活を守るためには、その基盤である産業・企業を守り、発展させなければならないが、そのために産業政策活動は必要不可欠なものである。産別として自らの産業政策は、自分たちの責任で推進しなければならない」と述べたあと、
「この集会でまとめられた政策課題については毎年、関係省庁に対し政策交渉を行っている。今年で32年目を迎えるが、われわれの政策を行政に訴え、そしてその実現に向けて今後も交渉を継続していく。交通運輸産業を取り巻く情勢は依然として厳しく、課題は山積しているが、粘り強く交渉・要請行動を行い、ひとつ一つ課題をクリアしていくことが必要である。こうしたことから本集会、また午後から開く部会別政策討論集会で、皆さんの多くの意見・要望を聞かせていただきたい」
と訴えました。
次いで、縄野書記長が
「われわれの政策実現のために、要求内容について積極的に意見を述べてほしい」
と、実りある真摯な議論を要請しました。
講演で戸崎顧問が 積極的な行政への提言を要請
引き続き、労連の政策顧問でもある早稲田大学の戸崎教授を講師に招き、集会テーマに沿った講演を受けました。
講演で戸崎顧問は、
「業界の健全な発展には、中央・地方でわれわれの産業を適切に理解し、きちんと意見を述べることができる人材が必要だ。残念ながら、大学においても交通運輸産業の専門家は少ないと言 わざるを得ない。今後、人材を発掘し育てていくことが必要だ」と述べたあと
「健全な発展には、公正競争のルールの遵守を徹底する仕組みが必要であり、現在の監査体制では無理なことは明白だ。また、震災復興やオリンピックによる需要の増大、また高齢化などにより、運転者不足が顕在化しており、問題解決に向けて、行政へ積極的に提言していかなければならない」
と述べました。