厚生労働者が纏めた「自動車運転者を使用する事業場に係る労働基準関係法令の違反状況」を「資料集」(組合員限定ページ)に掲載しました。
自動車運転者においては、その業務の特殊性から厚生労働省では「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)を定めており、一般業種とは異なる労働時間や運転時間、休息時間などの特別の規制を設けています。(参考:厚生労働省「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)について」を参照)
この改善基準告示違反状況および年別推移についても資料集に掲載しております。
労働基準関係法令の違反状況はトラック、バス、ハイタクともに違反事業者の割合が全体の7割以上と高い水準を示しています。
改善基準告示違反についても同じくトラック、バス、ハイタクともに5割以上の事業者が何らかの告示違反を行っている状況にあります。
違反状況からも交通運輸産業に従事する労働者の厳しい労働環境の改善が急務であることが分かります。
交通運輸産業は他産業と比較して年間総労働時間(最大3,516時間)で約400時間以上もの格差があり、さらに、中小零細企業が多く雇用の安定・確保等といった雇用管理の点で改善が進んでいない現状があります。
しかしながら、人の命を預かる産業であり「安全運行の確保」の観点からも、労働行政として労働時間の適正化が喫緊の課題となっています。
交通労連では業種別部会ごと議論を重ね、毎年、「厚生労働省は改善基準告示の法制化」の要請を行っています。
また、連合や交運労協とも連携を取り、これからも労働時間の適正化、改善基準告示の法制化の実現に向けて努力していきます。
⇒「新着情報」へ戻る